奇形のクラゲ

実に実りの無い話

2021-01-01から1年間の記事一覧

菫は菫色

友が自ら命を断ちました。 決して容易な選択ではなかったと思います。 優しくもか細く、菫のような女性でした。 生きていればいつか良いことがあるなんて、良いことがあった人間の言葉です。 止むことのない雨の中で、生きたいと思える末つ方の糸が切れてし…

君は太陽

君は太陽のような人でした。 疾うに汚れてしまった私には眩い程に、太陽のような人でした。 初めて君と出会った日から、もう何年が過ぎたのでしょうか。 わからなくなるくらい関係が続いてしまいました。 私は酷い人間です。 酒と女にだらしがなく、人を傷付…

高熱のクラゲ

新型コロナウイルスのワクチンを接種しました。 一度目は拍子抜けしてブログを更新する気にもなりませんでしたが、二度目は情けないことに高熱に魘されています。 腕も肩より上は不自由で、ブログを書くしか暇の潰しようがないのです。 私は脳に穴が開こうが…

脳梁に私

私たちは、右脳と左脳を併せ生まれました。 そして、右半身の知覚や運動を司るのは左脳、左半身を司るのは同様に右脳という仕組みを持っています。 これを神経連絡の交叉と呼び、ホモ・サピエンスに限らず多くの脊椎動物にこのような逆転現象が見られます。 …

0309

今日は亡くなった親友の満中陰であり、皮肉なもので、生を受けた日でもありました。 夭折は多くの人を悲しみの淵へと。 三途川の水位が上がるのは、下流にあるのやも。 有難いことに、彼はこのブログの更新を楽しみにしていました。 まさか彼のことをこのよ…

なべて脳はこともなし

遡ること、師走。 夜風と共にハーブ酒に溺れ、レトロ調に傾けるアルル時代に削がれた耳は、孔子の唄を聴く事はなく。 屋上より降りる梯子から宙舞う私の頭蓋は、ダーツ盤を固定するラックに容易く侵されたのです。 脳を損傷した男体は、お人好しな第一発見者…