奇形のクラゲ

実に実りの無い話

2020-01-01から1年間の記事一覧

キル・ユア・ハニー

秋晴と冬夜を々くして語らうは、甚だしくも美しい情景であります。 濁り湯に反照する陽射は、その貌が無邪気なように紅葉していましたでしょうか。 貴女にとって一番の幸福に成れない私は、一番の不幸でありたいと思うのです。 残された青痣だけが私を視て笑…

アンタら暇か

2ヶ月以上更新していない当ブログが、今月の300PVを達成しました。 アンタら暇か。 出掛けたりしないのか。 巷では妙な病が逸っていらっしゃいますが、こんなブログを読んでいるようでは、肺より咲に頭が花畑になってしまう。 GO TO キャンペーンが強盗…

正常な異常者

ご無沙汰しております。 異常者です。 貴方もまた、私にとっての異常者である事をお忘れなく。 裏の裏が表であるかを論ずるつもりは御座いません。 果たして人は、正常なのでしょうか。 他人の倫理に触れ、道徳に触れ、気付けば何が正しいのかを考える事もな…

とある手紙

拝啓 十九の私へ 貴殿が御元気である事は私がよく存じております。 アル中の両親を忌み嫌う私が、弱冠にして同じ路を辿るとは夢にも思いませんでした。 缶チューハイにすら頑なに口を付けず、歪んだ純血を保ち続けた健気は、儚くも散る事となります。 親殺し…

仔猫の骸が笑わない

心とは何でしょうかと問われたら、貴方は何と応えますか。 脳を過るは、差し詰め恋人の顔でしょうか。 アスファルトに轉がる仔猫の骸から舵を切る反射に在ると、私は思います。 仔猫は轢かれたが既に仔猫に非ず。 散らした肉片を掻き集めても元には戻りませ…

火葬

幼子の頃、御厄介になった方が亡くなりました。 とても強い人でした。 強さ故に脆くもある人でした。 とても、とても数奇な人生でした。 私の母親代わりであった彼女は高貴の生まれで、典型的なお嬢様でありました。 あて布だらけのネルシャツを着ていた私と…

ジェリーフィッシュ・コーヒー

本日、当ブログの開設から一周年を迎えました。 精神患者の妄言により始まった奇形のクラゲも50000PVを達成し、世の人々が如何に暇であるかを思い知らされております。 輸入車ディーラーの待合室で無料のホットコーヒーを飲む程手持ち無沙汰であれば、今後も…

新春を憂う

明けましておめでとうございます。 皆様は新春をどうお過ごしでしょうか。 錆びた排水溝が如く御神酒を流し込まれた私の喉は焼け爛れ、文字通り春の暖かさを宿しております。 対照に寒空の下で吹く一筋の白煙は、'19年製ワンショットパイプからの年賀状でご…